夏の終わり 和尚の好きな 決戦は金曜日
季節の変わり目なのだろうか、突然に暑さが和らいだ。
風にはっきりと秋の気配を感じるようになった。
いつの間にか秋の虫がもう鳴き始めていることに気がついた。
とりあえずお盆が無事に終わり一息ついたところである。
お盆に体調を崩されたご住職が何人もおられて他人事ではない。
お盆の行事の終わった翌日に昨年なくなった老僧の1周忌と納骨をすることになり、そちらも無事に終了。
お盆✕先住の一周忌というハードスケジュールで困憊したが
3日ほど休んでようやく元の日常が戻ってきた。
娘が韓国のTWICEという韓国のアイドルグループの音楽をしきりに聴いている。
韓国版のAKBみたいなもの…くらいに思っていたのだが、お付き合いでたまに聴いているうちに…
突然…
TWICEの曲がメチャメチャ聴きたくなってきた(笑)
というわけでアルバムもこっそり買ってしまい…
動画もガンガン観てます。
親交のある2人のご住職にお出会いしたら
1人は『少女時代』、もう1人は『ブラックピンク』が良いと…
全員K-POPにハマってました!
お盆前に本堂の向拝にスズメバチが営巣し始めた。
向拝(「ごはい」もしくは「こうはい」)というのは本堂の屋根のせり出した部分である。
お盆に紛れて放置していたらあっというまにドッチボールくらいの大きさになってしまった。
向拝というのは参拝者が必ず通る場所なので放置するわけには行かない。
木曜日の夜に雨が降り駆除日和となった。
ハチ用の殺虫剤は普通プッシュ式だが、アースからトリガーのついたものが発売されている。ハチ退治はこれ一択である。
なぜこれがいいかというとこの殺虫剤を竿などの先に固定してトリガーに紐を通して引くとができるからである。
向拝は高さが5メールあまりあるので今回は高枝切り用の伸縮式のノコギリに殺虫剤をガムテープで固定した。
噴霧し始めると巣から予想外に大量のスズメバチが飛び出してきた。
外灯の明かりに反応して一斉に外灯を攻撃始めた。雨が降っていたら少しは活動が鈍いかと思ったが雨のなか外灯に果敢に攻撃し続ける。
時々は当方にも飛来してくるのでそうなると手に持ったノコギリを投げ出して地面に伏せる…
みたいなことを繰り返し2時間かけて殺虫剤2本を巣の直近から噴霧した。
スズメバチは向拝がお椀型に凹んだ中に営巣しているために巣にアプローチするには巣のほとんど真下まで行かなくてはならないことに気がついた。
仕方がないので昨日は巣を完全に取り除くために市役所の安全課からハチ用の防護服を借りてきた。
ゴムでできた潜水服様の防護服を着ると暑いうえに視界が悪い。
ハチに襲われるのを覚悟して巣の真下まで行き、高枝のこぎりを巣に入れると巣の破片が顔にバラバラ降りかかってくる。
意外だったのはスズメバチからの反撃がなかったこと。
どうやら昨日の殺虫剤の噴霧がきいたらしく巣を放棄してどこかへ去っていったらしいかった。
巣ごと駆除しなくても巣を放棄させることができるというのはちよっとした発見だった。
ちなみに向拝というのはお寺を建てた大工が一番技量を凝らした部分である。様々な彫刻や装飾が施されていることが多い。
お寺にお参りされる時は向拝を良く見て大工さんたちの苦労を偲んでもらいたいものである。山寺の向拝には龍、獅子、象、天女などが彫られている。